前回のクリスマスに書いたやつについて

2013年02月11日 16:54

2012年12月24日に、『ジャックフロストがコーラを飲むと何色になるの?』という

ショートショートを載せたわけですが。

 

あれを読んで下さった方のうち、

注意深い何割かの方は(10割だったらどうしよう)お気付きになったと思うのです。

 

――これ、何日何時の話?

 

イギリス人らしきマークと日本人らしきシローが、

クリスマスにチャットをしている話なのですが、

イギリスと日本って9時間も時差がある()のです。日本の方が9時間進んでいます。

なのに、マークのこの台詞と、それに対するシローの答え。

 

マ「東京は暖かくて華やかなんだろう? どこかに遊びにいってみたら?」

シ「そっちの方がキツいよ」

 

この台詞からして、シローは東京(あるいは、その近郊)にいるわけです。

で、マークのこの台詞。

 

シ「ゴアブリッジはどうなんだい? クリスマスは賑やかになるの?」

マ「エディンバラから12マイルも離れたド田舎だぜ? 静かなもんさ」

 

マークはゴアブリッジ(エディンバラ近郊)にいるわけです。

そして、マークの家では七面鳥を焼いている。つまり夕食の準備中。

だとすると、マークの家は早くても午後5時くらいなのでは?

それなら、シローのいる東京?は現在、その9時間も先。

つまり、少なくとも日が替わり、25日の午前2時くらいになっているのです。

それなのに、マークのこの台詞はどういうことでしょう。

 

「どこかに遊びにいってみたら?」

1年でいちばん清らかな夜なんだ。ひとりで外を散歩してみるのも、そう悪くないぜ」

 

……相手のところが25日の午前2時以降なのに、この台詞はちょっと。

しかも、シローもそれに一切つっこんでいません。

 

……注意深い何割かの方は、この点にお気づきかと思うのです。

そしてそのうちの優しい何割かの方は、

「きっとマークは時差のこと忘れてて、シローもつっこまずに流してあげてるんだ!」とか、

「クリスマスディナーの料理は時間がかかるものも多いから、

午後2時くらいから準備してる家庭だってあるよ」とか、

無理矢理につじつまを合わせて考えて下さっていると思うのです。

はっきり申します。

ただのミスです。

……申し訳ありません。……恥ずかしいです……。

 

 

小説を書いていると、こういうことがままあります。

しかし、お仕事で書いている場合、ちゃんと校正さんがフォローしてくれるので、

こんなでっかいミスがある原稿がそのまんま本になることはないです。

たとえばこの原稿にしても、ゲラ(原稿から本になる前の試し刷りみたいなもの)の段階で、

 

>オーケー。ちょうど今、ママが呼んでる。オーブン見てろってさ。

 君には少し時間をあげよう。我が家の七面鳥が焼き上がるまでに謎を解いてくれ。

 それじゃ、また。

  

これは何時頃の話ですか? これまでの記述からすると、シローは日本に(1213行目)

マークはイギリスに(1416行目)いるようです。

時差のため、東京はイギリスより9時間進んでいるので、イギリスで夕食の準備をする時間帯

(午後5時頃から?)になっているとすれば、東京では日付が替わって翌日になってしまっていますが……。

クリスマスディナーの準備を午後2時頃から始める家庭もありますが、そう明記しますか?

 

こんな感じで、校正さんのチェック(「エンピツ」と言います)が入ります。

著者はそれを見て、さっと血の気が引いたりするわけですが、

同時に「そのまま本屋さんに並ばなくてよかった……」と、胸を撫でおろすわけです。

 

実際、プロの校正さんが入れるチェックは緻密さと的確さが尋常ではなく、

たとえば、書いた原稿にこんな感じでチェックが入ります。

 

この話は何年の話ですか?

3章で126日に葉山君が登校しており、4章はその翌日とあります(×頁○行目)

4章の途中で再度「その翌日」という表記があり、その日が土曜とあるので、

3章の「126日」は木曜になります。

前作でGoogleストリートビューの話が出ていますので、

少なくともストリートビューサービスが開始された2007年以降のはずですが、

2007年以降で126日が木曜になるのは2012年です。

前作では「バレンタインが休みでよかった」という記述があるのですが、

2012年だとすると、214日が火曜になってしまいます。

214日が土日になるのは2009年か2010年なので、そのどちらかの暦に合わせますか?

2009年なら「126日」を「3日」か「10日」に、

2010年なら「4日」に(11日は祝日なので)すれば木曜になります。

 

本当にこんな感じで入ります。

校正さんからすれば「プロだから当たり前」なのかもしれませんが、

(実際、このくらいは「普通」のレベルで、もっと高度なチェックがしばしば入ります。)

エンピツを目にするとびびることが多々あります。校正さんってすごいですよ。

 

 

 

と、うまい具合に「ミスのお詫び」を「校正さんがすごい話」にすり替えたところで終了です。

……冒頭に出たようなでっかいミスなら、

校正以前に編集さんが見つけてメールをくれるのですが、

そういうつっこみはなしということで。

 

※夏場は8時間差です。サマータイムのため。

スポンサーサイト

私は俺だ

2010年09月12日 17:35

ここにきて突然、「です」「ます」調を「だ」「である」調に変えることにする。
「だ」「である」調は「偉そうな調子になる」という欠点があるが、
文章自体は「です」「ます」調より書きやすいので。
小学校の頃作文が得意だった人は、本当は「だ」「である」調で書きたいのに、
周りの友達はみんな「です」「ます」調で書いているから、
仕方なく「です」「ます」調で書いた経験があるのではないだろうか。
俺はない。作文は苦手だったので。

ついでに一人称も「私」から「俺」にする。
日常会話においても、敬語で喋っている時以外は「俺」と言っているのだし、
ペンネームが「ケイ」だと男性か女性か判断できないから、
野郎だということをはっきりさせておくべきであろう。

ちなみに、小説家には女性と思っていたら男性、という方がけっこういらっしゃるし、
漫画家には男性の名前だが女性、という方もけっこういらっしゃる。
以下、性別を知って びっくりした方ランキング。※敬称略

1位:石持浅海(小説家/男性)
2位:荒川弘(漫画家/女性)
3位:黒崎緑(小説家/女性)
4位:三崎亜記(小説家/男性)
5位:かずはじめ(漫画家/女性)

次点:有栖川有栖(小説家/男性)

……本当に失礼いたしました。しばらくの間、間違えておりました。

ちなみに、北村薫先生は早いうちに男性だと聞いていた。
そうでなかったら1位になっていたかもしれない。


最新記事