土星でゾンビと本を読む

2010年12月05日 17:33

誰にでも経験があることかと思いますが、

本を一冊読み終えると、しばらく作品世界から戻ってこれません。

一時間やそこらで回復するならいいのですが、

ひどい時は一日中、影響が残ったままで、

小説の主人公の気分で仕事をしたり家事をしたりしています。

(正直、仕事にはなりません。)

自分が仕事にならないだけならまだいいのですが、

読んだ本の主人公の設定次第では、倫理的に問題のある状況になります。

逃亡者の気分で車を運転したり、

毒殺犯の気分でパーティー(立食)に参加するのは、

好ましくないと思うのです。

 

そうならないために、いろいろと読み方を工夫してみたことがあります。

作品世界に引きずり込まれないための読書法です。

 

その一。カットバックを使う。

内容が違う本を同時に読み進めます。

「幼馴染が出てくるラヴコメ」と、

「ゾンビが出てくるパニックもの」を交互に読むと、

幼馴染のちょっとした仕草にどきっとした直後、

ゾンビの頭部をアサルトライフルで破壊することになります。

たまに幼馴染の頭部をアサルトライフルで破壊します。

 

その二。BGMを使う。

音楽を聴きながらであれば、そんなに集中しません。

「井伏鱒二」を読みながら聴く「ディープパープル」。

「谷崎潤一郎」を読みながら聴く「嵐」!

雰囲気、台無しです。

 

その三。いろいろやる。

読書に没頭できる態勢をあえて整えず、

洗濯だの洗い物だの、身の回りのことをしながら読書をします。

自転が止まった地球でシェーバーの手入れをしたり、

土星行きの宇宙船の中で洗濯物を干します。

めんどくさいったらありません。

 

いろいろと試してみたのですが、

これらの方法には共通の欠点が見つかりました。

楽しくないのです。

 

やはり、のめりこんでこそ読書。

のめりこまない読書は、酔わないお酒と同じようなものです。

多少の二日酔いは覚悟するしかないようです。

本はお酒と違って、読みすぎても体を壊したりしませんし。

 

まあ、『若きウェルテルの悩み』を読んで自殺する人はいるわけですが。

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