大都会の微細な隣人

2011年09月17日 19:48

※ムシの話が出てきます。苦手な方は御注意を。

緑が全くない我が家の周囲にも、住んでいる動物はいる。たとえば。

 

・ハエトリグモ

クモといっても徘徊性で、通常は巣を張らないので、邪魔にならない。

ただ、家の中でこいつを見つけた時は、

「お前こんなとこ入ってきちゃって食べるものあるの?」と心配になる。

もちろんこれは人間の取り越し苦労で、

人間視点で見ると何もいないように見えても、

クモスケールで見れば、ヒトの家の中には、

ショウジョウバエやダニ、ゴキブリの幼虫、

その他もろもろの微細なムシどもがたくさんいるのである。

ゴキブリだって普段姿を見ないだけで、

日本全国(北海道除く)どこの家にもいるはずなのである。

小学校の頃、「うち、ゴキブリなんていないよ」と言っていたそこのお前、わかったか。

 

ハクビシン

あまり知られていないが、実はタヌキと同じくらい人里に近い動物である。

顔の真ん中に白いラインの入っているイタチ、といった感じの動物で、

おそらくはタヌキ同様、ゴミをあさったりして暮らしている。

昨年の夏、車に轢かれて死んでいるのを見かけたことがあった。

市役所に連絡して回収してもらったのだが、

回収にきてもらうまで道の真ん中に放置しておくわけにもいかず、一旦家に持ち帰った。

真夏の昼下がり、ハクビシンの死骸をぶら下げて歩く男は、

近隣住民にはさぞかし不気味に映ったことであろう。

 

・ハエ

イエバエ、クロバエ、ギンバエといった「いわゆるハエ」はめっきり減ったが、

それでも時折、部屋の中に飛んでくる。

無視してパソコンに向かっていると、

かまってほしいのか、顔のまわりをぶんぶん飛び回って離れない。

さらに無視していると顔面にとまってくる。

それでも無視すると唇にとまり、何やらもぞもぞと動く。

お前ひょっとして、ひとの唇舐めてんの?

やめんか気色悪い、と思って払うとそのへんにとまり、

「あーあ、きたねーもん触っちまった」と言わんばかりに手をすり足をする。

失礼な。お前に言われたくないわい。

 

・カ

今年も数が少なかったが、いることはいる。

それまで何の気配もなかったくせに、

寝ようと思って明かりを消した途端にぷぅんとやりはじめるのも例年通りである。

いいや昔はよく献血行ったもんだし血ぐらい吸いたきゃ吸え、と思って無視する。

すると、しばらくはためらいがちに周囲を飛んでいる。

しかしやがて、意を決して腕や脚を刺してくる。

最初のうちは警戒しながらなのだが、

どうやらこいつは刺しても起きないぞ、と分かるとだんだん図々しくなってくる。

顔のまわりをぷんぷん飛び回り、挙句に唇を刺してくる。

何をやっても「いいよ、いいよ」で叱らないでいると際限なく図々しくなるというのは、

人間も虫も変わらないらしい。

それ以前に、産卵前に男の部屋に忍び込んで唇吸うとか、いかんだろ。

お前の家庭にまで責任持てんわいとか言いながらキンチョールをふりまき、

ピレスロイドの香りを嗅ぎながら就寝する。

 

・ネコ

うちのアパート周辺は2匹の縄張りに入っているようで、

黒いのと茶虎のが、なぜか交互に現れる。

道で出会うとニャーと言って寄ってくるので、ネコジャラシで遊ぶ。

ところが、しばらく遊んだ後、

こちらが立ち上がろうとすると、ぱっと身構えて全速力で間合いを取る。

さっきまで遊んでたのに。そんなに怖いなら遊ばなきゃいいのに。

その他にも夜、ドアのすぐ外でニャーニャー鳴いていることがある。

どうもうちの中に向かって鳴いているようなので、ドアを開けてみる。

何もいない。鳴き声もやんで、静かになっている。

2秒前まですぐそこで鳴いていたのに、どこに消えたのだろうか。

ドアの外には、夜の闇が広がっているだけである。

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